[参考訳文] 2012年 UBS第三四半期決算

東京2012年 10月 30日 07:45Media Japan

 

UBSの第3四半期決算は、各事業部門の力強さと回復力を反映し、堅調な実績となりました。業界最高水準の自己資本比率は、引き続き計画に先んじて充実しています。盤石な流動性および資金調達力を維持し、リスク加重資産(RWA)は一段と減少しました。こうした力強い基盤を出発点とし、UBSは本日、焦点を絞った事業戦略の本格的加速を発表しました。

調整後ベースにおいて、第3四半期はすべての事業部門の採算が向上し、特にウェルス・マネジメント部門、ウェルス・マネジメント・アメリカズ、リテール&コーポレート部門で年初来最高水準の収益性がみられました。報告ベースでは、ウェルス・マネジメント部門の税引前利益が20%増加し6億スイス・フランとなりました。ウェルス・マネジメント・アメリカズにおける年初来累計の税引前利益は、すでに通年の過去最高を達成しており、第3四半期単独では前四半期比9%増の2億3,000万米ドルと、3四半期連続で過去最高を更新しました。リテール&コーポレート部門は、新規純業務取扱高が大きく増加し、税引前利益は3%増の4億900万スイス・フランとなりました。

UBSの顧客取引動向を見ると、当行の将来に対する信頼の高さがうかがわれます。第3四半期のウェルス・マネジメント各事業の新規純資金流入は、過去5年の最高水準となりました。ウェルス・マネジメント各事業合計の流入額は120億スイス・フランを上回りました。ウェルス・マネジメント部門は77億スイス・フラン、ウェルス・マネジメント・アメリカズは48億米ドルの流入となりましたが、これは既存のアドバイザーによる寄与が牽引したものです。

UBSは競合行内で最も優れた資本基盤を築いており、流動性と資金調達力も盤石です。UBSは引き続き自己資本比率を高め、バーゼル3完全適用ベースの普通株 Tier1比率は9.3%2となり、スイスにおける2019年までに達成すべき規制上の最低要件である10%に、既に近接した水準となっています。UBSは引き続き第3四半期も非希薄化増資計画を実行し、20億米ドルのバーゼル3準拠のロー・トリガー損失吸収資本(ロス・アブゾービング・キャピタル)の発行を成功させました。

  • バーゼル2.5 Tier 1比率は19.2%から20.2%に上昇
  • フェーズ・イン・ベースのバーゼル3普通株 Tier 1比率2は13.1%から13.6%に上昇
  • バーゼル3完全適用ベースの普通株 Tier 1比率2は8.8%から9.3%に上
  • バーゼル3完全適用ベースのリスク加重資産は40億スイス・フラン減の3,010億スイス・フランに; インベストメント・バンクのバーゼル3 リスク加重資産は80億スイス・フラン減の1,620億スイス・フラン: レガシー・ポートフォリオが減少
  • バーゼル3流動性カバレッジ比率と純安定調達比率は100%超

UBSは本日、事業戦略の実施を加速し、インベストメント・バンクの一部事業部門からの撤退、ないしそれらの合理化を進める計画を発表しました。これを受け、第3四半期にはインベストメント・バンクに関連するのれん、及びその他の非金融資産に関する減損損失31億スイスフランを税引前利益に計上しました。これは当行の規制関連の自己資本比率に何ら影響をもたらすものではありませんでした。

これら減損損失に加え、当行のクレジット・スプレッドが第3四半期に大幅にタイト化したことを背景とする、自己クレジットにかかわる損失8億6,300万スイス・フランの影響で、同四半期は25億スイス・フランの税引前損失となりました。

  • 調整後のグループ営業収益1は72億スイス・フラン
  • 運用資産は790億スイス・フラン増の2兆2,420億スイス・フラン
  • ウェルス・マネジメント部門の税引前利益は20%増の6億スイス・フラン; 新規純資金は77億スイス・フラン; アジア太平洋地域、新興市場、超富裕層顧客からの力強い資金流入を受け、すべての地域で増加。第3四半期では過去5年で最高の新規純資金を計上; 年換算新規純資金成長率は引き続き目標範囲内の3.9%; 費用/収益比率は71.1%から目標範囲内の66.5%に改善
  • ウェルス・マネジメント・アメリカズでは、税引前利益が3四半期連続で記録を更新し、9%増の2億3,000万米ドル。年初来累計の税引前利益はすでに通年の過去最高を達成; 新規純資金は既存店舗ベースのアドバイザーによる流入に牽引され48億米ドルに増加; アドバイザーの自然減ペースは引き続き低水準;すべての部門の目標範囲を力強く達成;年換算新規純資金成長率は、50ベーシス・ポイント増の2.4%;費用/収益比率は86.6%から86.1%に向上;運用資産のグロス・マージンは1ベーシス・ポイント増の80ベーシス・ポイント
  • インベストメント・バンクの調整後1税引前利益は1億7,800万スイス・フラン;バーゼル3 リスク加重資産は80億スイス・フラン減の1,620億スイス・フラン。営業収入はすべての事業分野で増加。投資銀行部門では、アドバイザリーおよび債券資本市場業務の市場シェアが大幅に拡大;アドバイザリー業務では、世界トップ6の案件の内2つの案件に参加;株式資本市場業務では、世界トップ8の案件の内6つの案件に参加し、市場シェア、順位ともに大幅に向上;株式業務は良好な実績;フィクスト・インカム・カレンシー・コモディティ業務は堅調な実績;為替業務のe-トレーディング部門は営業収入が好調に増加
  • グローバル・アセット・マネジメントの成功報酬は、オルタナティブおよびクオンツ投資事業が主導し二倍超に増加;税引前利益は5%増の1億2,400万スイス・フラン;グロス・マージンは目標範囲内
  • リテール&コーポレート部門の税引前利益は3%増の4億900万スイス・フラン;新規純業務取扱高は大きく増加し、顧客預金が70億スイス・フランの増加;すべての部門の目標範囲を大幅に達成;純利鞘は159ベーシス・ポイント;年換算新規純業務取扱高の伸び率は前四半期の3.3%から7.2%に上昇;費用/収益比率は56.1%から55.3%に改善

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