[参考和訳(要旨)] 2023年第1四半期決算

Tokyo2023年 04月 25日 13:45Media JapanInvestor Releases

2023年第1四半期の純利益は10億米ドル、新規資金の流入は活発

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スイス証券取引所規制上場規則第53条に基づく追加発表

不透明な市場環境の中でも、堅実な実績と潤沢な流動性および強固な資本基盤を確保

2023年第1四半期の税引前利益は、米国の住宅ローン担保証券(RMBS)訴訟にかかる引当金繰入額が6億6500万米ドル増加したことにより、14億9,500万米ドル(前年同期比45%減)となりました。純貸倒損失費用は3,800万米ドルでした(前年同期は1,800万米ドルの純貸倒損失費用)。総収益は前年同期比7%減となりました。営業費用は主に前述の訴訟に関する引当金繰入額によって引き上げられ、9%増加しました。費用/収入比率は82.5%、株主帰属純利益は10億2,900 万米ドル(前年同期比52%減)、希薄化後一株当たり利益は0.32米ドル、普通株Tier1自己資本利益率は9.1%でした。

訴訟費用を除くと2023年第1四半期の税引前利益は23億5,400万米ドル(前年同期比22%減)で、収益は前年同期比8%減、営業費用は2%減(為替の影響を除くと1%減)でした。費用/収入比率は72.8%、普通株Tier1自己資本利益率は16.5%でした。

当四半期は、当初の計画に基づき13億米ドルの自社株買いを実施しました。クレディ・スイスの買収計画の発表後は、自社株買いを一時的に停止していますが、なるべく早いうちに再開することを目指しています。

当社は引き続き強固な資本基盤を維持し、当四半期末の普通株Tier1自己資本比率は13.9%、普通株Tier1レバレッジ比率は4.40%で、それぞれ目標基準の13%以上および3.7%以上を上回りました。また、流動性カバレッジ比率(LCR) は162%、安定調達比率 (NSFR) は118%と健全な流動性バッファーを維持しています。

顧客のモメンタムは継続し、全地域で資金流入

当四半期は、全社的に好調なモメンタムを維持し、グローバル・ウェルス・マネジメント(GMW)では3月のクレディ・スイス買収計画発表後、月内最後の10日間で70億米ドルが流入するなど、280億米ドルの 純新規資金の流入がありました。GWMでは200 億米ドルの純新規手数料創出資産1、アセット・マネジメント(AM)で140億米ドルの純新規資金(うち、180億米ドルがマネーマーケット)の流入、パーソナル・バンキングで9億スイス・フランの純新規投資商品を獲得しました。全体として、スイス国内での融資の伸びが他地域における返済の増加を相殺し、融資残高2は安定的に推移しました。金利上昇を受けてお客様が投資を見直す中、マネーマーケット・ファンドや米国債を通して、より高い利回りを追求するお客様の需要を取り込むことができました。

この業績は、金利や経済成長に対する懸念が根強く、特に米国における銀行システムの安定性に対する疑問が増長した当四半期において達成されたものです。このような背景のもと、個人投資家および機関投資家の活動は低調に推移しました。

米州地域では、GWMに40億米ドルの純新規手数料創出資産1の流入がありました。 SMA3の募集は引き続き好調で、AMの純新規資金45億米ドルに寄与しています。また、当四半期は、GWMにおいても80億米ドルの純新規資金を獲得し、アドバイザーの採用活動も引き続き活発でした。

スイスでは、GWMとP&Cと合わせて、80億米ドルの純新規手数料創出資産1、20億米ドルの純新規ローン、パーソナル・バンキングで9億米ドルの純新規投資商品(年率16%増)を獲得しました。

欧州・中東・アフリカ地域では、30億米ドルの純新規手数料創出資産1を獲得したほか、ユーロ圏での金利上昇の恩恵を受け始めたことから、純利息収入が約60%増加しました。また、当社は2022年の欧州・中東・アフリカ地域の最優秀エクイティ・バンク4、欧州におけるファイナンシャル・ボンド・ハウス・オブザイヤーに選ばれました5。

アジア太平洋地域では、50億米ドルの純新規手数料創出資産1を獲得し、過去12カ月間で17%の純新規手数料創出資産の増加に寄与しました。また、先ごろGlobal Finance誌からアジアとANZ6地域における最優秀株式ハウス、アジア太平洋地域の最優秀M&Aバンクに選ばれました。

クレディ・スイス買収による顧客基盤の強化

先に発表したクレディ・スイスとの統合により、約5兆米ドルの投資資産を有することとなり、世界に冠たる、真のグローバル・ウェルス・マネージャーとしての地位がさらに強固になると考えています。また、スイスを代表するユニバーサルバンクとしての地位をさらに高め、両社で補完的な証券業務とアセット・マネジメント業務を強化するとともに、魅力的な成長市場において当社の戦略的規模を拡大することができると考えています。

クレディ・スイスの証券事業部門については、当該業務で生じるリスクとそれに割くリソースを積極的に減らしていくことを目指しています。私たちは、両社の証券業務(非中核事業の資産と負債を除く)がグループのリスク加重資産の25%程度となることを目標とし、ウェルス・マネジメントのお客様に関連性の高い商品と機能に集中、戦略的に連携させていきます。

クレディ・スイスと統合すること、そして同社を再構築することが重大でありまた複雑であることは認識しています。一方で当社は、この統合が当社のステークホルダーの皆様に、意義のある長期的価値をもたらすまたとない機会であることもまた確信しているのです。