JPY mark
  • 米連邦準備理事会(FRB)と日本銀行の直近の政策決定会合では、市場にインパクトを与えるような意外性は殆どなく、ドル円は107.5〜108.5の狭いレンジの取引となった。
  • 今後12カ月では、FRBはさらに100ベーシスポイント(bp)利下げして、米国経済の急速な成長鈍化の影響を和らげようとするだろう。一方、日銀は同期間で15bpの緩やかな緩和を実施することが予想される。
  • 2020年に入ると日米の金融政策の乖離が予想されることから、今後6カ月と12カ月のドル円予想を、それぞれ104(従来予想は105)、100(同103)へと円高方向に下方修正する。3カ月予想は106円に据え置く。

ドル円の最新予想

米連邦準備理事会(FRB)と日本銀行の政策決定には意外性が殆どなく、9月16日からのドル円は107.5~108.5の極めて狭いレンジで取引された。FRBは18日、米国経済に対する楽観的な評価を背景に、予想通り25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施して様子見の姿勢を示唆した。またドット・プロット(FOMC参加者によるFF金利の予測分布図)の中央値を見る限り、ここから2020年末までは追加の利下げは想定されていない。これは、FRBが2020年の利下げを実施するには景気指標の本格的な悪化を確認する必要がある、との我々の予想を裏づける。我々は、2020年の米国の経済成長率が(2019年の2.3%から)1.3%へと急減速し、FRBはそれに対応して2020年の3月から9月までの間にあと100bpの利下げを実施するとの見方を維持する。

FRBの判断を受けて、日銀は19日、政策金利を据え置いたが、必要に応じて追加緩和を進めると明言した。この日銀の判断は、FRBによるかなり中立的なトーンの影響を受けた可能性が高い。これにより日銀には、10月1日の日銀短観の発表と消費税の引き上げ(8%から10%へ)の影響を確認する余裕ができた。我々の基本シナリオでは、日銀は10月に政策金利を15bp引き下げると想定している。これはFRBが今後100bpの利下げをするとの予想に比べると緩やかなペースだ。2020年に入ると日米の金融政策の乖離が進むとの見通しを根拠に、ドル円が安定的な低下を続けるとの予想を維持する。よって、我々はドル円の6カ月、12カ月予想をそれぞれ104(従来予想は105)と100(同103)に変更する。3カ月予想は106円に据え置く。

投資判断

  • ドル円が108円以上に上昇すれば、円買いドル売りの好機と考える。
  • FRBのハト派スタンスと長引く米国経済の減速から、円に対するドルの上昇余地は限られる。下落リスクについては、円高ドル安が急激に進行すれば、日銀はこれに対し懸念を表明する可能性がある。円高の緩やかな進行は、日銀にとって、それ程の懸念材料にはならないだろう。
  • ドル円が上昇する主なリスクには、米中貿易交渉が予想外の包括的合意に達し、それによりリスク選好となり、日米間の金利差が再び拡大することなどが挙げられる。

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