日本株式 反発の第二波が始まる

我々は、戦術的資産配分において日本株式に対する投資判断を引き上げ、ユーロ圏株式に対して日本株式をオーバーウェイトとした。日本株式への海外投資家の注目度は依然低いが、今年に入ってから株価は堅調である。5月上旬の10連休が終われば、海外投資家が再び日本株式に戻ってくると予想する。

by 居林通、小林千紗、青木大樹 18 4 2019
  • 我々は、戦術的資産配分において日本株式に対する投資判断を引き上げ、ユーロ圏株式に対して日本株式をオーバーウェイトとした。
  • 日本株式への海外投資家の注目度は依然低いが、今年に入ってから株価は堅調である。5月上旬の10連休が終われば、海外投資家が再び日本株式に戻ってくると予想する。
  • 2018年10-12月期は企業業績が落ち込み、純利益は前年同期比で27%の減益となった。だが、今後8-10カ月の間に企業業績は回復基調に向かうと思われるため、2019年度通期利益予想を前年比+1%から+3%に引き上げた。

我々の見方

我々は、2月25日付の日本株式レポート「反発の第二波に備える」をリリースした際、特に3つの好材料が予想されると述べた。米中貿易摩擦懸念の後退、中国経済の安定、そして日本企業の業績回復である。

米中貿易交渉はここ数週間で一定の進展が見られた。中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)も12カ月ぶりに上昇に転じ、中国人民銀行(中央銀行)はマネーサプライを増加させた。一方、日本企業の1-3月期決算は我々の当初予想を下回ったが、底は打ったとみている。同四半期決算が大きく落ち込んだにも関わらず、株式市場の反応は限定的で、事実、日経平均株価は4月初めに年初来高値を更新した。

日本株式の売買の60~70%を占める海外投資家は、まだ本格的に買い越していない。海外投資家からの注目度が低いにもかかわらず日本株式が堅調なことは嬉しい誤算だ。我々は、5月上旬の10連休が終われば、海外投資家が再び日本株式市場に戻ってくるとみている。流動性が低下した昨年末に日本株式が急落した後、海外投資家の多くは依然として慎重な姿勢を崩していない。

日本株式市場にもうすぐ株価上昇の第二弾が到来すると我々が予想するのには、主に次の3つの理由がある。まず、日本株式は今年年初来で大半の主要市場をアンダーパフォームしている。2つ目として、今後4・四半期にわたり日本企業の業績が前年よりも改善することが予想される。3つ目は、10月に予定されている消費増税は、懸念されるほど経済に悪影響をもたらさないと予想される。安倍内閣は2-3兆円規模の積極的な財政刺激策を実施する見通しで、これが家計消費を下支えするだろう。

加えて、約30年続いた「平成」時代が4月30日に終わり、5月1日から新たに「令和」時代が始まる。さらに2020年には東京オリンピックが控えていることも国内経済にとって支援材料だろう。よって、中国経済の回復がさらに進めば、日本の企業業績と経済は回復基調をたどると我々はみている。


 

居林通

UBS証券株式会社 ウェルス・マネジメント本部チーフ・インベストメント・オフィス
ジャパン・エクイティリサーチ・ヘッド



資産運用のご相談・お問い合わせはUBS銀行へ

UBSウェルス・マネジメントでは、富裕層のお客様の資産管理・運用を総合的にサポートしております。日本においては、2億円相当額以上の金融資産をお預け入れくださる方を対象とさせていただいております。