ドル円 日銀、自民党総裁選、貿易協議に注目

今月は、9月19日の日銀政策決定会合、9月20日の自民党総裁選、9月21日の日米貿易協議と重要なイベントが目白押しだ。しかし、予想外の動きがないかぎり、ドル円相場に大きな影響はないとみている。我々は3カ月、6カ月、12カ月のドル円レートを1米ドル=110円、107円、105円に据え置く。 

14 9 2018
  • 今月は、9月19日の日銀政策決定会合、9月20日の自民党総裁選、9月21日の日米貿易協議と重要なイベントが目白押しだ。
  • 予想外の動きがないかぎり、ドル円相場に大きな影響はないとみている。我々は3カ月、6カ月、12カ月のドル円レートを1米ドル=110円、107円、105円に据え置く。
  • 米中貿易紛争の激化に備えて、グローバルな戦術的資産配分において台湾ドルに対する日本円のオーバーウェイトを維持する。

主な注目イベント

今月は、9月19日の日銀政策決定会合、20日の自民党総裁選挙、21日の日米の閣僚級貿易協議と重要なイベントが目白押しだ。しかし、予想外の動きがないかぎり、ドル円相場に大きな影響はないとみている。

 日銀は政策決定会合に先立ち、9月の国債買入れ計画で買いオペの実施回数を減らす一方、買入額の上限を引き上げた。いまのところ日本国債利回りへの影響は限定的だ。日銀は10年国債利回りの誘導目標を「ゼロ近辺」に維持しているが、10年国債利回りは今後、変動許容幅である+/-0.2%の上限に向けて上昇していくと予想され、これが将来的には円高につながるだろう。インフレ率の加速が確認されれば、日銀はさらに上限(0.2%)を引き上げると我々は予想する。

 自民党総裁選は、現職の安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちになる模様だ。安倍首相の支持率が回復していることから、おそらく安倍首相が再選されるだろうと我々は予想している。よって、ドル円相場は安心感から緩やかに反発するだろうが、市場は安倍首相の再選を既に織り込んでいるため、大きく動くことはないだろう。

 9月25日で調整が進む日米首脳会談を前に、9月21日に茂木敏光経済財政・再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表による貿易協議がニューヨークで行われる予定だ。日本が米国に輸出する自動車は日本の自動車輸出全体の約3分の1を占めており、米国が日本車に20%の関税を課せば、日本の国内総生産(GDP)成長率は0.3-0.5%低下するだろう。米国はカナダおよび中国を相手に激しい貿易協議を繰り広げており、日本との貿易協議も合意に至るかどうかは依然として不透明だ。しかし、日本は、農畜産品や防衛機器の輸入拡大、米国への対外直接投資の拡大、自動車と医療分野での規制緩和等、いくつかの分野で譲歩することにより、最終的には自動車への関税を回避できると我々はみている。

投資見解

  • 日本の経済環境が改善し、日銀がいずれ金融政策の正常化に動くことを踏まえると、中期的には円高に動く可能性が高い。
  • 1米ドル=113円を超えてくると日銀は金融政策の正常化に向かい易くなるため、ドル円は円高に振れるリスクの方が高いと予想する。
  • 我々の見解に反してドル円が上昇に向かう(ドル高方向に動く)主なリスクは、米国のインフレ率の急騰または米国金利の大幅な上昇だろう。



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