ドル円 横ばいの後、ドル安円高方向へ

3 カ月、6 カ月、12 カ月のドル円予測をそれぞれ 1 米ドル=110 円、 107 円、105 円に据え置く。ドル円は、タカ派的な米連邦準備理事会(FRB)に対するハト派的な日銀というスタンスの違いを反映して、短期的には 110~115 円のレンジで推移する可能性がある。6~12 カ月では、FRB がタカ派的な政策スタンスから中立へとシフトする一方で、日銀が日本 10 年国債利回りのさらなる上昇を容認すると予想されるため、ドル円は反落するだろう。

15 11 2018
  • 3カ月、6カ月、12カ月のドル円予測をそれぞれ1米ドル=110円、107円、105円に据え置く。
  • ドル円は、タカ派的な米連邦準備理事会(FRB)に対するハト派的な日銀というスタンスの違いを反映して、短期的には110~115円のレンジで推移する可能性がある。
  • 6~12カ月では、FRBがタカ派的な政策スタンスから中立へとシフトする一方で、日銀が日本10年国債利回りのさらなる上昇を容認すると予想されるため、ドル円は反落するだろう。

短期的には横ばいだが、その後2019年後半にかけてドル安に向かう

我々は3カ月、6カ月、12カ月のドル円予測をそれぞれ110円、107円、105円に据え置く。今後3カ月では110~115円のレンジ内での取引が続きそうだ。堅調な米国の景気指標とFRBのタカ派的(金融引き締め的)な政策ガイダンスに対し、日銀は中立からハト派的(金融緩和的)な政策スタンスを当面維持する可能性が高いからだ。10月の金融政策決定会合で、日銀は2019年度(2020年3月期)、2020年度(2021年3月期)の国内総生産(GDP)の成長見通しをいずれも0.8%に据え置いたが、インフレ率見通し(消費税率引き上げの影響を除くケース)については、2019年度を1.5%から1.4%へ、2020年度を1.6%から1.5%へと、いずれも0.1%ポイント下方修正した。

しかし、我々は、2019年半ば以降はドル円が下落に転じるとの見方を維持している。日銀は直近で物価見通しを引き下げたが、今後の動きとして、2019年末までに日本10年国債利回りの上昇を0.3%まで容認する(現在の上限は0.2%)と我々は予測する。その理由は、日銀が平坦なイールドカーブとその影響による銀行の収益悪化に懸念を強めているからだ。一方、FRBは、これから2019年半ばに向けてタカ派から中立的な政策スタンスに舵を切る可能性が高い。その頃には引き締め的な金融環境と財政刺激策の効果の後退により、米国経済の成長が鈍化し始めると予想されるからだ。以上の要因から、ドル円は今後6カ月で107円、12カ月で105円まで徐々に下落すると我々は判断する。

投資判断

  • 我々は、FRBがタカ派的なトーンを維持しており、米国債利回りもさらに上昇する可能性があることから、ドル以外の通貨に対して円に強気の見方を維持する。特に、グローバルな戦術的資産配分では、台湾ドルに対する日本円のオーバーウェイトを継続する。日本円の安全通貨としての役割により、このポジションは、米中貿易紛争の高まりに対する防衛手段としても機能する。
  • 1米ドル=115円に近づくと、日銀は金融政策の正常化に向かい易くなるため、ドル円は円高に振れるリスクが高くなると考える。
  • 我々の見解に反してドル円が上昇に向かう(ドル高方向に動く)とすれば、その大きな要因となるのは、米国のインフレ率の急騰または米国金利の大幅な上昇だろう。



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