Monthly Letter12月号 投資機会の特定とリスク管理

景気は成熟しつつあるが、3大先進国・地域市場(米国、欧州、日本)の経済指標は景気がピークを迎えることを示してはいない。我々は10月の急落を買いの好機と捉えており、当月はグローバル株式のオーバーウェイト幅を引き上げた。

15 11 2018

投資機会の特定とリスク管理

2009年に強気相場が始まって以来の記録的な月次の低リターンを記録した後、市場は大きく変動し続けている。今回の急落は、ここ数年にわたって株式市場を支えてきた3つの前提条件の持続性に疑問を抱き始めた投資家にけん引されて起きた。その3つとは金融緩和政策、企業利益の力強い伸び、堅調な景気指標だ。

グローバル株式は、現地通貨ベースでピーク時から7%下の水準にとどまっており、バリュエーションが割安であることから投資機会を生み出していると我々はみている。7月に株式の保有比率を若干下げたのは、マクロ経済の直面している逆風が過小評価されていると判断したからだが、10月の急落を経験し、グローバル株式の保有比率を最近引き上げた。米ドル建て新興国国債のオーバーウェイト幅も維持している。

もちろん、保有比率を引き上げたのはバリュエーションだけが理由ではない。上方リスク、下方リスクの両面を考慮した結果である。リスク環境の一部は引き続き厳しい。市場に勢いはなく、クレジット・スプレッドは拡大しており、相場は通常よりも変動や下落で崩れやすくなっている。

しかし、我々は予想外の好材料が現れる可能性も無視すべきではない。市場センチメントが脆弱なときに明るい材料に目を向けるのは難しいとしてもだ。たとえば、11月末に予定されている20カ国・地域(G20)財務大臣・中央銀行総裁会議に注目する。期待度が低いのは当然だ。しかし、米中間に何らかの進展が見られれば、それは積極的に評価されるだろう。欧州では、自動車生産台数の正常化と財政刺激策の結果、景気指標が事前予想を上回るかもしれない。中国の最近の景気指標を見ると、景気刺激策は、市場が現在予想している以上の効果を発揮しそうだ。期待感が低いため、ブレグジットと来年度予算案をめぐるイタリアと欧州連合(EU)の交渉の実質的な進展も市場では好感されるだろう。




資産運用のご相談・お問い合わせはUBS銀行へ

UBSウェルス・マネジメントでは、富裕層のお客様の資産管理・運用を総合的にサポートしております。日本においては、2億円相当額以上の金融資産をお預け入れくださる方を対象とさせていただいております。