Monthly Letter7月号 「後半戦」に備える

2018年前半のグローバル株式は何とか年初来で上昇となった。政治・経済の両面で懸念材料は多かったものの、経済成長率と企業収益の力強い伸びによる上昇圧力がそれを上回った。様々なリスク、とりわけ貿易摩擦の悪化リスクに加え、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和政策から撤退した後のユーロ圏経済の成長鈍化と米国景気の過熱に関する懸念は今年後半も収拾しそうにない。

21 6 2018

年初にあたり、私の電子メールの受信トレイはカタロニア、サウジアラビア、トラ ンプ大統領に関する質問であふれかえっていた。それから6カ月が過ぎ、今や質 問のテーマはボラティリティ(相場の変動率)、イタリア、北朝鮮、そしてトランプ 大統領へと広がってきている。注目点は一部変わってきたかもしれないが、恐 怖感は同じだ。「2018年投資ワールドカップ」の前半を終え、我々は次のように 自問する。何がうまくいっているのか?何がうまくいっていないか?後半の戦術 をどうするか?

債券に対するグローバル株式のオーバーウェイト・ポジションはプラスのパフ ォーマンスを実現した。前半は浮き沈みが激しかったにもかかわらず、本稿執 筆時点では、グローバル株式のリターンは1.9%、アンダーウェイトした債券は 相対的にパフォーマンスが悪かった。世界の企業収益の伸び率(上期だけで 9%)は、グローバル株式を押し上げるほどに力強かったが、金利上昇が債券 価格の足かせとなった。

市場全体でリスクを分散させることで、各地の市場に集中投資するよりもリタ ーンの凹凸が緩やかだった(図表1参照)。下落率が2%を上回った日数で比較 すると、米国株式が8日、中国株式が6日、ブラジルが17日に対し、グローバル 株式はわずか2日だった。ヘッジファンドへの配分はパフォーマンスを下支えし た。HFRIファンド加重指数は上期に1.4%上昇し、相関した株と債券の動きから 投資家を隔離させた。そして、我々の戦術的資産配分は、年初に英ポンド、日本 円、および現地通貨建て新興国債券の価格上昇、スイス株式に対するカナダ 株式の高パフォーマンスの恩恵を受けた。我々はビットコインへの「投資」に警 告を発していた。実際に年初来の下落率は53%に達しており、この判断は正し かった。




資産運用のご相談・お問い合わせはUBS銀行へ

UBSウェルス・マネジメントでは、富裕層のお客様の資産管理・運用を総合的にサポートしております。日本においては、2億円相当額以上の金融資産をお預け入れくださる方を対象とさせていただいております。