House View Investor's Guide 11月号 TINAからTIARAへ

我々は、TINA(There is no alternative:投資の選択肢が他にない)市場からTIARA(There is a real alternative:本当の選択肢が他にある)市場へと移ろうとしている。これは株式、ひいては読者のポートフォリオにとってどういう意味があるのだろうか?

25 10 2018

戦術的推奨

資産配分

グローバル株式は10月に入り、一時6%を超えて急落した。調整の引き金となったのは、利上げペースの加速を市場が織り込んで米国債利回りが急騰したことや、追加関税の企業収益への影響が現れ始めたことだ。しかし、米国では経済環境は依然として堅調だ。利上げが今後も緩やかなペースで続いたとしても、好調な成長モメンタムにより米国経済は金利上昇に十分耐えられるだろう。よって、高格付債に対する米国株式のオーバーウェイト・ポジションを継続する。

債券

高格付債に対する米ドル建て新興国国債のオーバーウェイトを継続する。新興国のファンダメンタルズと6.6%という魅力的な利回りがこのポジションを下支えしている。ユーロのキャッシュに対するイタリア2年国債のオーバーウェイトも維持する。現在のイタリアの短期金利は魅力的な水準にある。今後数年でイタリアがデフォルト(債務不履行)に陥る可能性が低いことに加え、金利収入とロールダウンによる債券価格の上昇も見込める。また、米ドルのキャッシュに対する米10年国債のオーバーウェイトを維持する。イールドカーブの長期ゾーンは利上げサイクルを概ね織り込んでおり、金利収入は魅力的である。一方、日本円のキャッシュに対して日本10年国債をアンダーウェイトとしている。日銀は国内のインフレ率の上昇とともに日本の10年国債利回りの上昇を容認すると我々はみている。

株式

10月は株価が大きく変動した。米国の大型株指数は6日連続で下げ、下落率は7%に達した。とりわけ大きな打撃を受けたのはハイテク関連株だった。この業種の急落は世界各地に及んだが、特にアジアの下げが著しかった。しかし、ファンダメンタルズ(マクロ経済環境)にはほとんど変化がない。グローバル指数を見る限り、各国経済は堅調に伸び続けている。7-9月期(第3四半期)の業績に関しては、米国企業の増益率は前年同期比で23~24%増に達する見込みである。また、当月も、オーストラリア株式に対してバリュエーションが魅力的なカナダ株式をオーバーウェイトとする。企業収益もカナダ企業の方がオーストラリア企業よりも堅調だ。

外国為替

台湾ドルに対する日本円のオーバーウェイトを維持する。日本円のオーバーウェイトは、日本のインフレ率の上昇を受けて日銀が10年国債利回りの上昇を容認するか、世界の金融市場が下落して安全通貨としての日本円への需要が高まるかのいずれの場合でも恩恵を受けるだろう。一方、台湾は米国発の貿易紛争による影響を受けやすい。



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