ElectionWatch 民主党躍進によるねじれ議会

米国議会はねじれ状態となった。両党が協力して歳出削減に向けて取り組む見込みは薄いため、財政赤字の拡大が続く可能性が高い。このため、債券利回りは上昇し、米ドルは下落すると予想される。米国株式のセクターへの影響は限定的とみている。ただし金融と資本財セクターは影響を受けやすく、議会の状況によってテールリスクが発生するかもしれない。

07 11 2018
  • 米中間選挙の結果は、民主党が下院の議席を36ほど増やし、過半数の奪還に成功した。一方、上院では、共和党が議席数をさらに増やして過半数を維持したため、議会はねじれ状態となった。
  • 両党が協力して歳出削減に向けて取り組む見込みは薄いため、財政赤字の拡大が続く可能性が高い。このため、債券利回りは上昇し(価格は下落)、米ドルは下落すると予想される。
  • 全体的には、今回の選挙はリスク資産にとって良くも悪くもない結果となった。米国株式のセクターへの影響は、ねじれ議会では法案成立に限界があるなどの理由から、限定的だとみている。ただし金融と資本財セクターは影響を受けやすく、議会の状況によってテールリスクが発生するかもしれない。
  • 選挙結果に失望または不満を感じても、その政治的な懸念から、経済または市場を悲観的にみるべきではない。

選挙結果

歴史的標準

議会が膠着し、主要法案の大半を成立させるのに妥協が必要になる。民主党はトランプ政権に対する様々な調査を開始する。

トランプ大統領は引き続き、大統領権限を行使して規制緩和を行い、関税を利用して貿易相手国に圧力をかける。

投資への影響
リスク資産にはニュートラル
(基本シナリオ)

議会膠着と妥協
共和党と民主党で歳出抑制の共通項目が無く、財政赤字拡大が意識されることで長期金利上昇圧力がかかる。

インフラ整備
インフラ整備はトランプ大統領と民主党が共通認識を持てる分野の1つだが、規模、内容、資金調達方法に関して意見が割れる傾向にある。リスク資産(特にインフラ関連企業)にとってはややポジティブだが、財政支出による赤字拡大は、債券利回りの押し上げ圧力と米ドルへの押し下げ圧力を高めるだろう。

政府機関閉鎖
政府機関が閉鎖する可能性は高いが、政府機関閉鎖に対するこれまでの市場の反応は限定的だった。

薬価統制
薬価統制で両党が妥協する可能性があり、グローバル医薬セクターの重石となるだろう。

政策の実現可能性

可能性高い

  • 議会の膠着
  • 規制緩和の継続
  • 政府機関閉鎖

可能性あり

  • 弾劾(免職の可能性は低い)
  • インフラ整備
  • 薬価統制
  • 最高裁判事の欠員

可能性低い

  • 社会保障改革
  • 税制改革2.0
  • 債務上限到達に伴う政府機関閉鎖
  • 議会による貿易権限の制限
  • オバマケアの撤回
  • 国境の壁建設
     



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