日本株式 硬直した市場での投資アイディア

日本の株式市場はこの3カ月間、狭いレンジでの取引を続けているが、興味深い投資機会はまだ存在すると我々はみている。

10 8 2018
  • グローバル資産配分において、日本株式のニュートラルを維持する。我々は、日本株式のバリュエーションは適正であると判断する。米中貿易問題はすぐには改善に向かわないだろう。
  • 日本の株式市場はこの3カ月間、狭いレンジでの取引を続けているが、興味深い投資機会はまだ存在すると我々はみている。
  • 日本株選好リスト(EPL)には日本のデジタル決済革命と大阪における統合型リゾート(IR)計画に関連した銘柄に加え、日銀による最近の金融政策の変更で恩恵を受ける国内銀行株が含まれている。

我々の見解

日本の株式市場はこの3カ月間、狭いレンジでの取引を続けている(図表1)。これは市場を動かすイベントが全く発生しなかったからではなく、好材料と悪材料が同時に起きたからだ。

悪材料としては、米国発の貿易摩擦が最も明白な要因である。米国がトランプ政権の提案通りに輸入自動車への関税を現行の2.5%から20%に引き上げた場合、日本の自動車産業は大幅な打撃を受ける可能性がある。好材料としては、ドル円が我々の(従前の)予想範囲を超えて(円安方向に)上昇したことだ。このため、我々はドル円の3カ月予測を107円から110円へと上方修正した。さらに、森友・加計問題が浮上して以来初めて、安倍内閣の支持率が改善した。NHKの世論調査によると、支持率は4月の38%から7月には44%に上昇した。

日本企業の4-6月期(第2四半期)の業績はまだら模様となった。純利益(金融セクターとソフトバンクを除く)は前年同期比で7%増と、我々の事前予想の2%増を上回った。しかし、図表2が示すように、増益率は過去5四半期にわたり明らかに低下している。我々は10-12月期、早ければ7-9月期にも減益に転じると予測する。いずれにせよ、今後2~3四半期の日本企業の利益モメンタムには慎重な見方を維持する。

バリュエーションに目を向けると、日本株の株価収益率(PER)はさほど高くない。東証株価指数(TOPIX)の12カ月予想一株当たり利益(EPS)の13.2倍と、10年平均の15倍を下回る。しかし、株価純資産倍率(PBR)と自己資本利益率(ROE)をみると(図表3参照)、日本株は収益力の面では魅力に乏しい。

では、日本株の今後を決定づける要素は何であろうか。




資産運用のご相談・お問い合わせはUBS銀行へ

UBSウェルス・マネジメントでは、富裕層のお客様の資産管理・運用を総合的にサポートしております。日本においては、2億円相当額以上の金融資産をお預け入れくださる方を対象とさせていただいております。