通貨市場 短期の戦術的通貨ポジションを変更

インド・ルピーの戦術的配分を削減する。このため既存の米ドルのアンダーウェイト/円のオーバーウェイトのポジションと米ドルのオーバーウェイト/台湾ドルのアンダーウェイトのポジションの組み合せにより、円のオーバーウェイト/台湾ドルのアンダーウェイトのポジションを残すこととする。ユーロ/米ドルの長期の上昇見通しに変更はない。しかし、上昇のきっかけとなる重要な要因が依然不透明であることから、戦術的配分上はニュートラルのスタンスを維持する。

19 7 2018
  • インド・ルピーの戦術的配分を削減する。このため既存の米ドルのアンダーウェイト/円のオーバーウェイトのポジションと米ドルのオーバーウェイト/台湾ドルのアンダーウェイトのポジションの組み合せにより、円のオーバーウェイト/台湾ドルのアンダーウェイトのポジションを残すこととする。
  • ユーロ/米ドルの長期の上昇見通しに変更はない。しかし、上昇のきっかけとなる重要な要因が依然不透明であることから、戦術的配分上はニュートラルのスタンスを維持する。
  • 短期的に英ポンドはユーロに対してネガティブである。しかし、長期的には、ユーロ/英ポンドは0.88近くを横ばいで推移すると予想する。

我々の通貨戦略においては、魅力的な金利収入と米中貿易摩擦の激化に対するヘッジを期待して、インド・ルピーに対する台湾ドルのアンダーウェイトのポジションを4月に新たに組み入れた。同ポジションは、新興国市場のリスクが高まる中、台湾ドルの下げ幅がインド・ルピーの下げ幅よりも若干大きいことにより、現時点ではプラス・リターンを生んでいる。また同ポジションにより過去3カ月で約2%の金利収入を獲得した。

インド・ルピーに対する台湾ドルのアンダーウェイト:インド・ルピーのオーバーウェイトのポジションは利益確定の売りを行う
しかし、インド・ルピーの安定性について、インドの経常赤字の観点からリスクが高まりつつあると考える。また、原油価格の上昇を我々は予想しており、インフレ率に対して悪影響が及ぶものと思われる。6月の貿易赤字は、原油価格の上昇により2013年5月以来最大となる166億米ドルまで拡大した。今後6カ月間、北海ブレント原油価格が我々の予想する1バレル=85米ドル、またはそれを超えて上昇すると、インドの経常赤字は対GDPで3%を超えると予想される。また、インドの総合インフレ率は、原油価格及び農作物価格の上昇を踏まえると6%、またはそれを超えて上昇するリスクがある(インド政府は7月3日、9月収穫の農作物価格の引き上げを発表し、インフレ率を約30〜40ベーシスポイント(bp)押し上げる可能性がある)。こうしたことから、金利収入の獲得を目指してインド・ルピーを保有することによるリスク調整後の期待リターンは低下し、魅力度が落ちたと考える。




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