FAQ

1. UBS ETFではどのような複製手法が用いられていますか?
概して現物複製型ETFとシンセティック複製型ETFの2種類のETFがあります。現物複製型ETFはさらに、完全複製と、最適サンプル抽出法を用いた最適化複製に分類されます。
完全複製では、ETFはベンチマーク指数を構成するすべての証券を指数の組入比率に従い現物保有します。指数調整や資本政策を反映するため定期的な取引が行われています。
最適サンプル抽出法を用いる最適化複製では、ETFは指数構成銘柄の一部を現物保有します。証券バスケットのパフォーマンスはETFにおける現物保有に基づきます。取引コストを削減し、流動性を向上し、トラッキングエラーを最小限に抑えるため、最適化戦略およびツールが用いられています。
シンセティック複製型ETFでは、ファンドは指数の原証券を保有する代わりにスワップを利用し、指数のパフォーマンスを達成することを目指します。アンファンデッド・スワップ(トータル・リターン・スワップ)とファンデッド・スワップがあります。
2. アンファンデッド・スワップ・ベースの複製(トータル・リターン・スワップ)はどのように行われていますか?
ETFは、ポートフォリオ・マネージャーとスワップのカウンターパーティーとの間で合意した証券バスケットを保有します(最終的な決定の責任はポートフォリオ・マネージャーにあります)。このバスケットには指数構成銘柄の一部のみが含まれる場合や、現指数には関係しない証券も含まれる場合もあります。バスケットのパフォーマンスは原指数のパフォーマンスと交換されます。スワップのカウンターパーティーはファンドのトータルリターンのパフォーマンス(手数料および費用控除後)を保証するため、トラッキングエラーが最小限に抑えられます。スワップのカウンターパーティーは、指数のパフォーマンスに連動する証券またはデリバティブに投資することで、指数のパフォーマンスを再現します。UCITS(譲渡可能証券の集団投資事業) IV指令の下、ファンドのカウンターパーティー・リスクは10%に制限されています。
3. ファンデッド・スワップ・ベースの複製はどのように行われていますか?
ETFは、顧客から受領した現金をスワップのカウンターパーティーに支払います。カウンターパーティー・リスクは、主要10ヶ国の国債のみを用いる105%の担保設定を通じて軽減されます。ファンドは1本のファンデッド・スワップのみを保有し、これにより原指数のパフォーマンスを達成します。スワップのカウンターパーティーがファンドのトータルリターンのパフォーマンス(手数料および費用控除後)を保証するため、トラッキングエラーは最小限に抑えられます。スワップのカウンターパーティーは指数のパフォーマンスに連動する証券またはデリバティブに投資することで、指数のパフォーマンスを再現します。
4. スワップのエクスポージャーは担保されていますか?担保の質の最低基準は?
OTCデリバティブ取引に伴うカウンターリスクは、当該スワップ取引のエクスポージャーに対する担保設定により軽減されています。主要10ヶ国の国債のみを担保として受け入れています。担保はファンド名義の分離口座に保有されます(所有権移転モデル)。
5. 各スワップの担保水準はどの程度の頻度で監視、値洗いされますか?
日次ベースで行われます。
6. スワップの最低担保水準とその履行方法を教えてください。
ファンデッド・スワップの最低担保水準は105%です。UCITS指令の下、ファンドは10%を上回るカウンターパーティー・エクスポージャーを持つことはできません。
7. スワップのカウンターパーティーが債務不履行に陥った場合はどうなりますか?
ファンデッド・スワップ構造では、担保はファンドが保有する(担保提供されない)ため、担保の所有権はファンドに移転します。その後、新たなスワップ・カウンターパーティーを指名します。
8. スワップベースのUBS ETFの大半がアイルランド籍である理由を教えてください。
UBSはアイルランドを本拠とする運用会社を保有しており、同社はスワップベースのストラクチャーのしっかりとした運用実績を持っています。
1. 有価証券貸付(セキュリティーズ・レンディング)とは?
有価証券貸付においては、貸し手(UBS ETF)はETFポートフォリオから一定数の証券を合意した条件で第三者に譲渡します。
2. UBS ETFは有価証券貸付を行っていますか?
ルクセンブルク籍およびスイス籍の現物複製型ETFの一部で有価証券貸付を行っています。アイルランド籍のETFでは行っていません。
3. UBS ETFが有価証券貸付を行う理由は?
ファンドによる有価証券貸付は追加収益を生み出しています(指数により通常1~20bp)。有価証券貸付の収益はファンドの純資産価額(NAV)に反映され、投資家の純コストを直接押し下げます。
4. UBS ETFの有価証券貸付代理人を教えてください。
ルクセンブルク籍のETFの有価証券貸付代理人は、ステート・ストリート・バンクGmbHロンドン支店およびステート・ストリート・バンク・アンド・トラストです。スイス籍のUBS ETFでは、UBS AGが貸付代理人と借り手双方の役割を果たしています。
5. ルクセンブルク籍のUBS ETFの有価証券貸付の借り手は?
ステート・ストリートが貸付代理人を務めています。貸付代理人の借り手リストはUBSの代表者の承認を受けるとともに、UBSのカウンターパーティー・リストと一致しています。カウンターパーティー・リスクは貸付代理人であるステート・ストリートにより日次ベースで監視されています。ステート・ストリートは、借り手が証券を返却できない場合のデフォルトに対する補償も提供します。UBS ETFの有価証券貸付取引は完全に担保されています。
6. ルクセンブルク籍のUBS ETFの有価証券貸付の一般的なプロセスはどのようなものですか?
a. 貸付代理人と借り手の間で取引条件が合意され、担保の引き渡しが行われます。
b. 貸付代理人による担保受領後、貸付/借入証券が借り手に移転されます。
c. 貸し手(ETF)は貸付証券の受益者としての権利を留保します。このため、貸付代理人は各貸付証券に支払われるすべての権利を回収し、貸し手に払い戻します(「マニュファクチャード・ペイメント」)。貸し手は、有価証券貸付が行われなかった場合と同等の経済的ポジションを維持します。
d. 借り手は貸付代理人に対し、事前に合意された貸付手数料を支払います。支払いは月次ベースで合意、実行されます。
e. 借り手は要求が満たされた時点で、あるいは貸し手がポジションを解消した場合はそれよりも早期に、証券を返却します。すべての取引は要求により日次ベースで回収可能であり、固定期間の取引は締結していません。
f. 証券が貸し手のカストディ口座に返却された時点で、貸付代理人は保有する担保を借り手に返却します。
7. スイス籍のUBS ETFの有価証券貸付の一般的なプロセスはどのようなものですか?
a. UBS AGはUBS ETFから証券を借り入れます。
b. UBS AGはセーフティーマージンおよびヘアカットを含む担保を提供します(超過担保)。日次ベースの値洗いプロセスにより、UBS AGの提供する担保の価値が常に適正水準に調整されるよう努めます。
c. UBS AGは通常、市場で証券を貸し出し、その対価として手数料を受領します。これらの市場取引はUBS AGの名義とリスクにおいて行われます。
d. 市場の借り手から受領した手数料は、UBS ETFとUBS AGの間で事前に合意された分配協定に従い分配されます。
e. UBS AGはすべてのコーポレートアクションをETFに転嫁します。クーポンおよび配当は「マニュファクチャード」ペイメントを通じてETFに支払われ、ETFが少なくとも経済的には、証券が借り入れられなかった場合と同等の立場に置かれるようにします。
f. UBS AGは貸付終了時、またはETFが証券の返却を望む場合(売却の場合など)、ETFに証券を返却します。証券貸付は主要投資プロセスには干渉せず、ETFのポートフォリオ・マネージャーは証券が貸し出されていてもいつでもこれらの証券を売却できます。
g. 担保水準は上記bのとおり調整されます。
8. ルクセンブルク籍のUBS ETFでは有価証券貸付はどのように担保されていますか?
ルクセンブルク籍のUBS ETFの証券貸付取引は完全に担保されています。ルクセンブルクの規制当局は90%の最低担保基準を設けていますが、UBS ETFは105%の超過担保を設定しています。UBS ETFは主要10ヶ国(日本とイタリアを除く)およびオーストリア、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、ニュージーランドが発行する証券および世界株式のみを受け入れています。担保は貸付代理人のバランスシートからリングフェンスされたカストディ口座に保管されています。さらなるリスク軽減措置として、借り手の慎重な選定や貸付および担保の日次ベースでの再評価が行われています。
9.スイス籍のUBS ETFでは有価証券貸付はどのように担保されていますか?
スイス籍のUBS ETFの証券貸付取引は完全に担保されています。UBS AGは連邦金融市場監督機構(FINMA)の集団投資スキーム条例に従い、極めて堅固な担保設定を行っています。
UBS ETFは最低105%の超過担保を設定しています。担保は、政府債、流動性の高い株式(ヘアカット率15%)、およびFINMA承認格付機関の1社により規定された格付基準を満たす債券などの流動性資産で構成されます。担保ポートフォリオの適正な分散を確実にするため、さらに集中制限が設けられています。日次ベースの値洗いプロセスにより、貸付の価値を反映するよう担保価値が調整されています。担保は貸し手の名義において、UBS AGの破産財団から隔離された担保口座に移転されます。
10. UBS ETFのファンドからの証券貸付の上限は?
UBSは、UBS ETFによる貸付の上限を運用資産の50%としています。実際には、この比率は概して上限を大きく下回っています。
1. ETFのパフォーマンスはどのような方法で評価すべきですか?
EFFのパフォーマンスは、指数のパフォーマンスおよび同じ指数と連動する他のETFのパフォーマンスと比較すべきです。最良のパフォーマンスを示すETFはその年によって変わる可能性がありますが、こうした比較により数年にわたるパフォーマンスの比較が可能となります。年に1度または2度の分配金が支払われるETFに関しては、分配金が支払われないETFと正確に比較するため、これらの支払いは再投資される必要があります。
2. 有価証券貸付はパフォーマンスにどのような影響を与えますか?
ETFが有価証券貸付を行う理由はファンドが得る収益にあり、こうした収益はパフォーマンスにプラスの影響を与えます。欧州株式など、(貸付の観点から)極めて望ましい資産を保有するファンドでは、追加収益によりファンドの運用手数料の一部または相当部分を相殺できる可能性があります。
3. パフォーマンスに悪影響を及ぼし得るコストはどのようなものですか?
ファンドのパフォーマンスに悪影響を及ぼし得る要因は、運用手数料、担保コスト、取引コスト、リバランス・コスト、キャッシュ・ドラッグ(ただし、指数のパフォーマンスによっては、キャッシュ・ドラッグはパフォーマンスにプラスの影響をもたらす可能性もあります)など複数あります。こうしたコストはファンドを運用するための基本コストです。運用手数料は恐らくこれらの中で最も目に見えるコストですが、通常、唯一の検討材料ではありません。取引コスト、リバランス・コスト、キャッシュ・ドラッグは、熟練したプロバイダーの重要性を示す要因です。UBSのような熟練したETFプロバイダーは、経験豊かなポートフォリオ運用チーム、専門の指数リサーチアナリスト、そしてグローバルなトレーディング力を有します。こうした特質は、ETFのパフォーマンスに悪影響を及ぼし得るコストを抑制するうえで重要な要因となります。
4.UBS ETFのトラッキングエラーをもたらす要因にはどのようなものがありますか?
現物複製型ETFでは、指数とファンドに適用される源泉徴収税の差異、分配金再投資日の差異、キャッシュ・ドラッグ、指数イベントの管理、有価証券貸付の収益などがトラッキングエラーをもたらす可能性があります。したがって、パッシブ運用において長期の実績を持つ経験豊かなポートフォリオ運用チームを有することが重要となります。UBSのポートフォリオ運用チームは30年以上にわたる経験を誇ります。
5. 総費用率(TER)とは?
総費用率(TER)はETFの総コストの指標です。TERは、特定の会計年度におけるファンドの平均純資産に対する総費用の比率です。コストとは、運用費用、管理費用、カストディ費用、監査費用、弁護士費用、顧問費用を含む損益計算書上のすべての費用です。
1. ETFの流動性水準はどのように確認できますか?
ETFの流動性には2つの階層があります。1つめの階層は、流通市場の取引所での流動性です。指定マーケットメイカー(UBS ETFの場合、Commerzbankなど)は取引所との契約に基づき取引時間中に継続的に気配値を提示することが義務付けられており、狭いスプレッドと高水準の流動性を確保するよう努めています。したがって、狭いスプレッドに関連して提示される証券の数がETFの流動性の指標となります。2つめの階層は、原資産そのものの流動性を通じて測定されます。ファンドの原資産の流動性が低い場合、新たな受益証券の設定が困難になる可能性があります。マーケットメイカーはオープンポジションを原資産でヘッジする必要があるため、原資産の流動性は流通市場におけるETFの流動性に反映されます。流動性を判断する最も容易な方法はビッド・アスク・スプレッドです。投資決定にあたっては、スプレッドが狭く、ビッド/アスクのボリュームが十分なETFをご検討ください。
2. ビッド・アスク・スプレッドとは?
ETFのビッド・アスク・スプレッドとは、マーケットメイカーが提示する即時売値(アスク)と即時買値(ビッド)の価格差を指します。証券のビッド・アスク・スプレッドの幅は市場の流動性と取引コストを測る1つの指標です。取引を開始する投資家は流動性を求め、取引のもう一方の当事者であるマーケットメイカーは流動性を供給するとされています。投資家は成行注文を出し、マーケットメイカーは指値注文を出します。往復売買では、投資家が支払ったスプレッドがマーケットメイカーの収入となります。ビッド・アスク・スプレッドはETFの流動性コストの一般に認められた指標です。標準化された取引所では、委託手数料とビッド・アスク・スプレッド(流動性コスト)という2つの要素が取引コストのほぼすべてを構成しています。
3. OTC取引とは?
店頭(OTC)取引または取引所外取引とは、投資家と指定参加者の間の直接取引を指します。先物取引所や証券取引所など、売買のために開設された施設(取引所)を通じて行われる取引所取引と対比されます。
4. UBS ETF受益証券の取得申し込みを行える機関は?
ETFと指定参加者契約を締結する指定参加者のみが取得申し込みを行えます。
5. 指定参加者または指定パートナーとは?
指定参加者または指定パートナーは、ETFと指定参加者契約を締結しています。指定参加者はファンドに対してETFの受益証券を直接売買し、受益証券は通常、現物証券のバスケットまたは現金と現物交換されます。指定参加者はETF受益証券への長期投資を望む場合もありますが、通常は公開市場におけるトレーダーとして従事し、クリエーション・ユニットを現物証券と交換してETF受益証券の流動性を供給し、日中の市場価格を原資産の純資産価額に近づけるよう努めています。
1. UBS ETFでは分配金は支払われますか?
ファンドの原証券が配当を支払う場合、UBS ETFは分配金を支払います。ルクセンブルク籍の現物複製型UBS ETFは年に2度、未払い分配金を支払います。中間分配の可能性があります。
2. 分配金はいつ支払われますか?
通常、ルクセンブルク籍の現物複製型ETFは、7月に中間分配金、1月に最終分配金を支払います。スイス籍のETFでは、中間分配金の支払いは年間にわたる可能性があります。
3. 分配金はグロスとネットのいずれで支払われますか?
ルクセンブルク籍のUBS ETFは通常、グロスの分配金を支払います。
4. 分配金の支払いに関する情報はどこで入手できますか?
UBSは分配落ち日と支払日をウェブサイトで公開しています
5.分配金に対する税金の取り扱いはどうなりますか?
ルクセンブルグ籍UBS ETFの現地での分配金には、源泉徴収税は発生しません。
従って、UBS ETF東証上場シリーズでは、個人の投資家の皆様の場合、分配金の受領時に国内の株式等と同様、日本国内で現在20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、地方税5%)、売却時の譲渡益に対する課税も株式等と同様、現在20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、地方税5%)の税率となります。
また、譲渡損につきましても上場株式等の譲渡益及び上場株式等、申告分離課税を選択した場合、損益通算も可能です。
尚、税務上の取扱いに関する詳細につきましては、税理士又は税務署にお問い合せ下さい。
6.証券会社で特定口座の利用はできますか?
はい。UBS ETF東証上場シリーズは、証券会社の特定口座が利用できます。
7.NISA口座で購入できますか?
はい。NISA口座でも購入できます。低コストのETFは長期投資に向いていますので、NISA口座でのご利用に有望な商品だと思われます。