UBS Perspectives 日本版 2014年 vol.16

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三浦雄一郎氏 特別講演

「攻める−挑戦する心」

PHOTO:ミウラ・ドルフィンズ提供

昨年5月、3度目のエベレスト登頂に成功し、世界最高年齢登頂記録としてギネスに認定された三浦雄一郎氏。
80歳を超えてなお、大きな夢に挑戦する原動力とは?2014年5月14日に都内ホテルで開催された講演会を振り返る。

三浦 雄一郎 氏

1932年 青森市に生まれる。
1964年 イタリア・キロメーターランセ(スピードスキー)に日本人として初めて参加、時速172.084キロの当時の世界新記録樹立。
1966年 富士山直滑降。
1970年 エベレスト・サウスコル 8,000m世界最高地点スキー滑降(ギネスブック掲載)を成し遂げ、その記録映画 『THE MAN WHO SKIED DOWN EVEREST』 はアカデミー賞を受賞。
1985年 世界7大陸最高峰のスキー滑降を完全達成。
2003年 次男(豪太氏)とともにエベレスト登頂、当時の世界最高年齢登頂記録(70 歳 7 ヶ月)樹立。
2008年 75歳で2度目のエベレスト登頂。
2013年 80歳で3度目のエベレスト登頂、世界最高年齢登頂記録更新を果たす。

エベレスト登頂の世界最高年齢記録を自ら更新

標高8848mを誇り、ネパール語で「サガルマータ(=世界の頂上)」と呼ばれるヒマラヤ山脈の最高峰、エベレスト。世界中の登山家を魅了し続けるこの秀峰は一方で、数々の命を奪ってきた「死の山」でもある。2013年5月23日、一人の日本人登山家がエベレスト登頂の世界最高年齢記録を更新した。三浦雄一郎氏その人である。「途中、死神の声が聞こえてくるのです。生きるより死ぬ方が楽だと思うくらい、苦しかった。山頂に着いた時は、応援してくださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいでした」登頂の瞬間を三浦氏はそう振り返る。三浦氏は2003年、70歳で次男の豪太氏とともにエベレストを初登頂し、当時の世界最高年齢登頂記録を樹立。75歳で2度目、昨年80歳で3度目の登頂を果たし、ギネスブックに認定された自身の世界最高年齢登頂記録を塗り替えた。最高峰の頂を目指す不屈の精神は、どう培われたのだろうか。「日本スキー界の草分け的存在であった父(三浦敬三氏)の影響もあり、幼少の時からスキーが得意でした。北海道大学獣医学部に入学後はスキー三昧の日々。卒業して教官助手となりましたが、スキーで世界一になりたかったのです。以来、南極やヒマラヤでの直滑降に挑み、53歳で世界7大陸最高峰のスキー滑降を達成しました。ところが冒険の日々に一段落がつき、不摂生や運動不足が続くと一気に体重が増加。不整脈や狭心症、高血圧などを患い、一時は医師に余命宣告までされました」

挫折した三浦氏をエベレスト登頂に駆り立てたもの

目標を見失い、鬱々とした日々を送っていた三浦氏の心に火をつけたのは、父の存在だという。「父は90歳を超えてなお、フランスのモンブランを滑るという目標を立て、トレーニングを積んでいました。その姿に刺激を受けて決心したのです。親父がモンブランなら、俺はエベレストを登頂してやろうと。しかし、手始めに近くにある標高500メートルほどの藻岩山に登ってみたところ、幼稚園児が遠足で登るこの小さな山でさえ息が上がり、途中で断念してしまいました。」60歳を過ぎて世界最高峰に挑戦するという、遠大な目標の前に立ちはだかった現実。が、三浦氏はさらに奮起する。「本格的にトレーニングを開始しました。足に重りをつけ、背中に荷物を背負って歩く。半年ほどで体重が減り始め、体調も改善していきました。その後少しずつ負荷を増やしていき、最終的には片足10kgずつ、背中に30kgを背負って歩けるようになることを目標にしました。登る山も富士山、ヒマラヤと徐々にレベルを上げていき、ついに2003年、70歳でエベレストの頂上へとたどり着いたのです」

年齢を重ねてから目標を達成するための“攻めの健康法”

「準宇宙」と呼ばれる、地上8848mの超高所。三浦氏によれば、そこでは人体が極限状態に追い込まれるという。「酸素濃度が平地の約3分の1になり、酸素ボンベなしでは長時間滞在できないまさに“デスゾーン”です。また、肉体年齢が70歳近く加齢し、20歳の若者が90歳に、私の年齢ではなんと150歳になってしまいます。だからこそ、日頃から厳しい状況下でも負けないための体づくりが何より重要です。実は、3度目のエベレスト登頂を目指してトレーニングを積んでいた時に、左大腿骨と骨盤4箇所を骨折しました。医師の手の施しようがなく、家族は私が登頂を諦めると思ったそうですが、鮭の頭を毎日一匹ずつ食べ続けたところ、2ヶ月ほどで骨がつき始めました。医師も奇跡だと言っています。」目標を高く掲げ、逆境さえも味方に変える三浦氏の姿は、ビジネスや人生にもヒントを与えてくれる。「健康法には“守りの健康法”と“攻めの健康法”があると思っています。守りの方は、ウォーキングや食生活などによって日々の生活環境を整えること。しかし、60歳を超えてエベレストに登ろうと思ったら、自分に負荷をかけて鍛え、主体的に丈夫な体を手に入れなければなりません。これが攻めの健康法です。人間、誰でも病気になりたくないものですが、なってしまったらそれを回復させるのは自分の気持ち。こんな病に負けていられない、と思えるかどうかが大事なのです。人生には色々なことが起こりますし、物事を成し遂げる時にできない理由はいくらでも出てくるでしょう。その時に決して諦めないこと。一歩ずつ頑張れば、夢は必ず叶うのです」

新春特別セミナー レポート
UBS Wealth Insights 2014 Tokyo「日米経済政策論~経済成長の加速に向けて~」(2014年1月17日、都内ホテルにて開催)

2014年1月に UBSの新春特別セミナーが開催され、約1,000名のお客様にご参加いただきました。本セミナーでは、日米の金融財政政策の中枢で活躍してきた前米財務長官ティモシー・F・ガイトナー氏と元経済財政政策・金融担当大臣竹中平蔵氏が、米国経済、アベノミクスの評価、金融危機への対応、量的緩和政策からの脱却などについて討論。ガイトナー氏は、「金融危機を乗り越えた米国経済は、引き続き他の先進国経済よりも強い」と強調しました。

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