UBS Perspectives 日本版 2014年 vol.15

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日本・スイス国交樹立150周年記念

日本とスイスの友好関係は新たなページへ

湖水に映る逆さの山姿が美しい富士山とマッターホルン。

2014年、国交樹立150周年を迎える日本とスイス。1864年に修好通商条約を締結して以来、一世紀半にわたり続く両国の友好関係と絆は、どんな歴史によって育まれてきたのか。その歩みと未来に向けた想いを、ウルス・ブーヘル駐日スイス大使に尋ねた。

駐日スイス特命全権大使 ウルス・ブーヘル氏

ベルン大学卒業、
ベルン州弁護士資格取得後、1990年外務省入省。
1992年外務省政務第1局(独立国家共同体)。
1996年〜1999年在ブリュッセルスイス政府EU代表部審議官、報道官。
2001年~2010年外務省・経済省統合室政務調整部(スイス・EU関係)副部長、大使兼部長を歴任し、2010年8月より現職。

日本とスイスの交流の幕開けとなった修好通商条約

幕末の1858年、外国の列強に開国を迫られていた日本は、日米修好通商条約を皮切りにオランダ、ロシア、イギリス、フランスと同様の条約に署名した。日本が貿易を解禁した報はスイスにも届き、同国では時計産業や繊維産業などの新たな市場開拓を目指す機運が高まる。そこでスイス連邦内閣は、時計製造者協会の会長を務めていたエメ・アンベールを遣日使節団長に任命。1863年に来日したアンベールは江戸幕府と精力的に交渉を続け、オランダの仲介も後押しし、1864年2月6日にスイスと日本は修好通商条約を締結した。「この条約締結をきっかけに、両国は政治、文化、貿易などあらゆる分野において協力関係を築くことになります」。ウルス・ブーヘル駐日スイス大使がそう語るように、以来日本とスイスは150年の時を超えて交流を深めていく。「日本が欧州諸国と結んだ初の経済連携協定である2009年発効の『日本・スイス経済連携協定』や、所得に対する租税に関する二重課税回避のための租税条約改正など、二国間の経済的な結びつきは近年一層強化されてきました。現在、スイスの対日輸出は化学品、医薬品、工作機械、時計が中心であり、日本からは主に自動車や貴金属、機械装置などを輸入しています」

共通の価値観や国民性が両国の絆を一層確かなものに

スイスと言えばチーズが有名だが、輸出農林水産物のシェアではコーヒーやチョコレート菓子がチーズを上回る※。写真(右)は世界で親しまれるスイスのプレミアムチョコレート「Lindt」※スイス財務省貿易統計

歴史を基盤とした独自の文化、四季折々の豊かな自然、小国でありながら経済成長を成し遂げてきた勤勉な国民性…。日本とスイスには共通点が多く、それも両国の絆に深く関係している。「周囲との調和を重んじる姿勢や、謙虚さを美徳とする気質を互いに持ち合わせており、ビジネスのみならず人間関係にも良好な影響を与えています。両国間の国際結婚が多く、離婚率が低いと言われるのもそのような背景からかもしれません。また、物作り・サービスに対するこだわりや質の高さも日本とスイスの共通項です。スイスで生まれたUBSが、日本のお客様に広く受け入れられているのも、確かな信頼性の裏付けがあってこそと言えるのではないでしょうか」。両国は外交政策でも多くの価値観を共有するという。「国連などの国際舞台で、スイスと最も近い投票態度を示すのは、実は近隣諸国ではなく日本です。今や日本はスイスにとって、教育、研究、イノベーションの各分野で協力を深めたい優先国の一つであり、アジアにおける重要な研究パートナーとして位置付けられています」

スイスが日本に対して抱くイメージとは?

永世中立国として、独自の国のあり方を追求してきたスイス。経済面では金融、製薬などのグローバル企業を数多く誘致し、また豊富な観光資源を活用して世界中から多くの観光客を呼び込んでいる。日本からも毎年たくさんの人がスイスを訪れ、雄大な自然や魅力あふれる文化を楽しんでいる。「あるホテルで、スイスを訪れる観光客に関する調査を行ったところ、日本人観光客が『礼儀正しく、気さくで、感謝の気持ちを忘れない』と高い評価を得ました。多くのスイス人が、日本に対してポジティブなイメージを抱いています。また、東日本大震災の時に見せた日本人の秩序正しい姿、互いに支え合って生きる姿は、我々に深い感銘を与えました」

150周年は両国の新たな結びつきを知る節目

日本とスイスが国交樹立150周年を迎える2014年は、数多くのイベントが予定されている。「日本の方々にスイスの知られざる魅力を知っていただきたいですね。例えばスイスワインは長い歴史を誇りますが、そのうち98%は国内消費です。シャスラというスイス原産のブドウを使った白ワインは、日本の懐石料理にとてもよく合いますし、この機会に味わってみてはいかがでしょうか。ワインを傾けながらスイスの著名アーティストによる音楽やスイス流の相撲、プロジェクションマッピングの上映を楽しめる『スイス・デイズ』をはじめ、魅力あふれる記念行事を多数ご用意しています。すでにスイスとご縁のある方はもちろん、新たに日本とスイスの結びつきを発見したい方も、ぜひ足をお運びください」

「岩倉使節団」を魅了したスイスの自然と文化

トゥーン湖(写真左)遊覧では「冠雪した山々を映す鏡のような湖上を翼で飛行するようだ」と賞賛している。滞在中は他にも、ベルンのアーレ川沿いの眺望(写真右)などを楽しんだ。

日本とスイスの交流の歴史を語る上で、興味深いエピソードの1つに「岩倉使節団」のスイス周遊旅行がある。これは日本の開国後、新たな国のあり方を模索していた明治政府が、各国の優れた制度や文化を学び、近代的な国づくりに活かすために行った国家プロジェクト。特命全権大使に選ばれた岩倉具視をはじめとする全108名の使節団は、1871年に横浜を出航後、1年10ヵ月かけてアメリカやヨーロッパ各国を巡り、最終訪問地となるスイスに到着した。スイスではベルンやジュネーブを拠点に各地を周遊し、大自然の美しい絶景やのどかな田園風景を満喫したという。後に刊行された調査報告書「米欧回覧実記」によると、小国でありながら独立を保っている点や、軍隊制度、教育水準、自然を生かした国づくりなどに対する高い評価が綴られている。岩倉使節団の心をとらえたスイスの魅力。かつての訪問 地は、約150年の時を超えた今も観光名所として世界的に人気を博している。

最高峰の技術と装飾芸術が誇る高級時計が一堂に集結

日本・スイスの国交樹立150周年にあたり、2014年は様々な祝祭記念行事が開催される。その1つが、スイス・ジュネーブに拠点を置く高級時計財団が開催する展覧会「時を知る:時計の歴史/日時計の誕生から最新の複雑機構への歩み」<2月7日(金)〜12日(水)於:六本木ヒルズ多目的スペースumu(ウム)>だ。本展覧会は、高級時計財団の歴史学者ドミニク・フレション氏の監修のもと、日時計、置時計、腕時計など過去から現在にいたる時計技術の歩みと装飾の変遷を、5章の構成で紹介。モニュメントとしての時計から、現代の薄く軽量で複雑な時計まで、約80点にのぼる世界の貴重な逸品を展示するほか、日本限定で、セイコーミュージアム所蔵の時計の歴史上1つの歩みである置時計なども披露される。150周年という記念すべきこの機会に、時計と人類の歴史のつながりに対する理解を深めてみてはいかがだろうか。

一般公募を経て決定した公式記念ロゴ。
日本とスイスの両国の国旗を「笑顔のアーチ」で結び、150年にわたり続く両国の絆や喜びを表現した、シンプルかつメッセージ性のある作品が採用された。

150周年記念のイベントカレンダー(抜粋)

2月6日~9日 東京・六本木ヒルズアリーナ「スイス・デイズ」

2月7日~12日 東京・テレビ朝日 umu 六本木ヒルズ「時を知る:時計の歴史/日時計の誕生から最新の複雑機構への歩み」

4月 福岡、名古屋、大阪、札幌、新潟、東京「チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団日本公演」

6月14日~9月23日 東京・三菱一号館美術館「ヴァロットン展ー冷たい炎の画家」

7月16日~10月19日 神奈川・横浜開港資料館「通商条約締結150周年記念 幕末の日本とスイス」
9月26日〜10月、京都・白沙村荘 橋本関雪記念館「シュテファン・シュピーヘル個展 “BLOSSOM”」
10月7日~1月12日 東京・国立西洋美術館「フェルディナンド・ホドラー 絵画のリズムをもとめて」
(2015年1月24日~4月5日 兵庫・兵庫県立美術館でも開催)
11月5~9日 東京・NHKホール「第九交響曲(モーリス・ベジャール振付)」

 2014年 通年事業「スイス ガストロノミー ウィーク」
「フェルディナント・ホドラー 絵画のリズムをもとめて」展

※その他イベントの詳細や日程については、スイス大使館および各主催者のホームページ(www.swiss150.jp)およびFacebook公式ページ(www.facebook.com/SwissEmbassyTokyo)等をご覧ください。

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